ねぎぼうずSAYO 西宮小夜子さんのこと

ねぎぼうずSAYO、西宮小夜子さんは関東方面では、大阪のおばちゃんキャラの人と思われているふしがありますが、SAYOさんはそんな単純な、ステレオタイプな方ではないのです。
チラシ作成用にご用意いただいたSAYOさんお気に入りの一枚
枚方フェスにて 故金田一男さんと
SAYOさんは、女性の目線、女性の日常といった切り口から、女性の権利、女性の生きる道を描く…と思いきや、人間の権利、人間の生きる道を描き出す、希代の演劇芸術人なのです。
時評性とアイロニー、時にパンチのようなスタイル。古典的とも言えるスタイルながら、古典としてでなく、現代に根を張る表現として、ガリガリやり続けた人、それがねぎぼうずSAYO、西宮小夜子さんでした。
飯田にて 猛烈トホホ団上演後

吹田メイシアターにて ITOプロジェクト 終演後
ナイーブな方でした。デリカシーのある方でした。でも、SAYOさんは、大阪のおばちゃん演じることで、人間と人生を描き続け、さけびつづけてきたのです。
尖った表現者のSAYOさん、情に厚い大阪のおばちゃんのSAYOさん。どちらも、僕たちの大好きな西宮小夜子さんなのです。
SAYOさんが、おそらくそのすべてを悟って、覚悟の上で挑んだメイシアターの実験劇場。
「ゆめちゃんのゆめ」という作品は、かつてご自身で作られて、もう一度ちゃんとやりたいということで工房太郎にご依頼いただいた作品。
電飾がきらきらと華やかな作品でした。
工房太郎にて 赤ちゃんを抱くと、この笑顔
伊丹市 ゆめ劇場フェスティバルにて
このわずか2ヶ月後に帰らぬ人に

SAYOさんは星になってしまったけれど、僕たちはその星を仰ぎ続けるんだ。
いくら眺めても飽きない、おもしろいまぶしい星なんだから!

2012年6月2日 ねぎぼうずSAYO 西宮小夜子さんがお亡くなりになりました。
工房太郎一同、心よりお悔やみ申し上げます。